韓国史上、最悪最大と言われる性犯罪事件「n番部屋事件」が注目を集めていますが、その犯罪内容はもちろん、犯人の素顔も話題です。
今回は事件の概要と実際に行われた性犯罪の内容、犯人の博士チョジュビンや被害者、2ちゃんねるの反応を紹介します。
この記事の目次
n番部屋事件とは
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「n番部屋事件」とは、韓国で2018年から2020年の間にメッセージアプリ内で行われていた大規模なデジタル性犯罪事件です。
スマホのメッセージアプリ「テレグラム」において、1〜8番の番号がついたチャットルームが作成され、そのルーム内で女性や未成年者の性的な陵辱写真・動画が流布・販売されました。
犯人が女性や未成年者を脅して性的暴力を行い、「奴隷」と呼んで性搾取した写真・動画をアップロードし、会員間で被害者の個人情報まで共有していたことが分かっています。
「N番部屋事件」は韓国の現代社会史上、最悪の性犯罪と言われており、被害者は判明しているだけでも74人、この写真や動画を見た閲覧者は26万人いるとされています。
長期間に渡り、警察も介入せず野放しになっていましたが、大学生の通報により事件が発覚、2019年頃から「N番部屋」の存在が明るみになり、現在は主犯格の男数名が逮捕されています。
ここでは、「n番部屋事件」でどのような性犯罪が行われてきたかを分かりやすく解説します。
また、逮捕された犯人の詳細、2ちゃんねるなどインターネット掲示板の日本人の反応もまとめました。
n番部屋事件をわかりやすく解説 【事件概要・性犯罪内容】
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そもそも「n番部屋」とは、メッセージアプリ「テレグラム」を用いて、数字の番号が付けられて作成されたのチャットルームのことです。
そのルーム内では、女性や未成年者などの性的な陵辱写真や動画が流布・販売され、性犯罪事件として発覚したのが通称「N番部屋事件」です。
「テレグラム」とは
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「テレグラム」とは、チャット機能に特化したコミュニケーションツールで、音声や動画もやりとりできるメッセージアプリです。
日本の「LINE」のようなアプリですが、テレグラムは高いセキュリティと秘匿性を誇ります。
メッセージを暗号化することによりプライバシーが確保され、チャットは時間が経つと自動的に消去されるよう設定することができます。
テレグラムのサーバーは、韓国では追跡不可能で、個人間で交わされた会話は第三者はもちろんのこと、テレグラムの管理者すら覗き込むことはできません。
これらの秘匿性、プライバシー保護の安全性の高さから、証拠を残さずに会話できるため、これまでも特殊詐欺や児童ポルノ、薬物の取引などの犯罪に悪用されてきました。
「n番部屋事件」で行われた性犯罪の内容
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上記のテレグラムにおいて、チャットルーム内で女性や未成年者の性的写真・動画が流布・販売されていたことが分かり、「n番部屋事件」が発覚しました。
主犯格の犯人らが、女性や未成年者の被害者を「奴隷」と呼び、陵辱や強姦、薬物を用いた暴力に至るまで、様々な性搾取を行い、その写真や動画をチャットルームに公開したのです。
中でも、ハンドルネーム「博士」が運営していたチャットルーム「博士の部屋」が有名で、女性の個人情報を掴んだ上で脅迫し、あらゆる加虐的な性行為・虐待の様子を公開していました。
動画には、裸で頭に下着をかぶる女性、裸でヨガといったものから、男子トイレの便器に頭を突っ込んだ状態で仰向けで自慰行為を強要させられるものがあります。
さらには、強姦、自ら体に異物を挿入させられるものや、体に「奴隷」と刻み込んだりといった、目を背けたくなるようなものも存在します。
また、被害者達の生年月日や住所、電話番号といった個人情報を把握し、要求を断る相手には家族や友人に知らせる、インターネットにバラまくと脅迫して要求を飲ませました。
実際、被害者女性のSNSの友達一覧を公開したり、有料会員に個人情報を伝えて犯罪の片棒を担がせたりと、脅迫だけではなく実行に移していたことも分かっています。
個人情報が握られている被害者女性は恐怖し、従わざるを得ない心理状態にさせられたのです。
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「博士の部屋」には入場料が設定されており、金額の差によってアップロードする動画を選別できるなど、上級会員にはそれなりの特典が付与されていたようです。
その入場料は日本円にして約2万円〜15万円まで設定されており、支払いは全てビットコインなどの仮想通貨でのみ受け付けされました。
最高額の部屋の会員になるには、顔写真と連絡先を提出せねばならず、閲覧者側の身元も把握していたようです。
さらに、博士は被害者達の個人情報と映像をまとめた「博士の大百科事典」という資料を作成し、これを有料会員に向けて共有していたことも分かっています。
この事典を手にした会員は被害者に直接連絡を取ることができるため、博士に代わって脅迫するなど加害者が増えていき、被害も拡大の一途を辿ることとなりました。
そしてこの「N番部屋事件」は、2019年秋に大学生グループが通報したことにより、各機関やマスコミに伝えられました。
その後、2020年3月に主犯の1人で「博士」を名乗っていたチョ・ジュビンが逮捕されたことを機に各メディアが一斉に報じ、「N番部屋事件」の存在が広く知られることになりました。
n番部屋事件の犯人チョジュビンとは?素顔や事件発覚後も紹介
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「n番部屋事件」の主犯の1人、「博士」を名乗っていたチョ・ジュビンが逮捕されました。
チョ・ジュビンは集まった報道陣に対し、「被害を受けたすべての方に心から謝罪いたします。止められなかった悪魔の人生を止めてくださり、感謝しています」と答えました。
児童ポルノ、強制暴行、脅迫、強要、性暴力法違反、さらに詐欺や個人情報提供罪などでも起訴されると見られ、無期懲役や数十年間に渡る懲役刑が下されると予想されています。
今回逮捕された犯人、チョ・ジュビンは一体どれほど残忍な人物なのかと注目が集まりましたが、表の顔はむしろ優秀で真面目な青年だったと周囲の人が証言しています。
学生時代は成績優秀、文才があり、読書感想文の大会で優勝した経験もあって、大学では校内新聞の編集長を務めていました。
表では真面目に生活し、残忍な裏の顔をインターネットで発散していた犯人。そのチョ・チュビンが開設した部屋には、熱狂的な視聴者が付きました。
入場料の額によって会員にランクを付けていたチョ・ジュビンは、最高ランクの入場料を払った会員は従業員のような扱いで、マネーロンダリングや強姦現場に参加させて共犯にしています。
その代わり、博士が奴隷を陵辱するシーンや、女性が見知らぬ人との性行為を強要されるシーンなどをリアルタイムで視聴できる特権もあり、有料会員はどんどん増えていきました。
警察は犯人の自宅から約1300万円の現金を押収していますが、有料会員の支払いは全て仮想通貨となっているため、仮想通貨を現金化すれば更なる収益を得ていたことが分かるはずです。
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博士と呼ばれたチョ・ジュビンを含め、「N番部屋事件」の主な犯人は3人います。
1人は「n番部屋」の由来となった「1~8番」の部屋を作った人物で、ハンドルネーム「GodGod(ガッガッ)」といいます。
この「GodGod」が、テレグラムで未成年者のわいせつ動画を配信したことが事件の始まりとなりました。
しかしこの人物は、事件発覚前後にチャットルームの運営を退き、他の人物に後を託しました。
そのため、現在も身柄を拘束されていません。
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もう1人の犯人は、「ウォッチマン」と名乗っていた逮捕当時38歳の男性です。
n番部屋事件とは別の性的違法サイトを運営したことで起訴され、懲役3年6ヶ月を求刑されていましたが、捜査の段階でn番部屋事件にも関与していることを自供しました。
続々と逮捕者が出ているこの事件ですが、捜査の手はチャットルームの運営者だけでなく、犯行に協力した者や有料会員にも及びます。
閲覧者は26万人を超える韓国最大の性犯罪事件のため、事態の収束にはまだまだ時間がかかるかもしれません。
n番部屋事件の被害者とは?
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現在までに確認されている被害者は74名とされていますが、数百人まで広がると見られています。
被害者の中には生活に困窮している貧困家庭の子供なども含まれており、もともとは「援助交際のアルバイト」という名目で集められました。
犯人はその面接で提出された個人情報を脅迫の道具にし、性的な動画の公開を強要したのです。
事件の背景には、生活費のために援助交際にも手を出さなければならないような貧困層の存在があり、問題は根深く解決には時間がかかることが浮き彫りになったのです。
n番部屋事件の2ちゃんねるの反応まとめ
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事件を受けて、日本のネット上でも「n番部屋事件」が話題になっています。しかし日本のマスコミは、事件に関する報道をスルーしている状況です。
しかし、2ちゃんねるなどの掲示板では次のような反応が見られます。
「包丁で体に奴隷と刻ませる、性器にハサミを入れるように強要。こんな動画見て何が楽しいんだよ…」
「こういう事件に報道規制をかけるから無警戒に関わって犯罪被害に遭うやつが後を絶たない」
今回の犯罪の嫌悪感と主に、日本の報道の在り方への意見も目立ちました。
韓国の現在社会史上最大とも言えるN番部屋事件、一刻も早い犯人関係者逮捕と被害者へのケアが望まれます。
まとめ
韓国で起きた性犯罪事件「n番部屋事件」をまとめました。
インターネットが普及した現代ならではのこの事件、2度とこのような性犯罪が起きないことを願うばかりです。