「在日特権を許さない市民の会(在特会)」など右翼・保守派団体が通名制度を批判し、社会問題にも発展しています。
今回は通名制度が制定された背景など歴史的経緯、犯罪の温床となる理由、なぜ廃止にならないのかをまとめました。
通名制度とは
在留外国人に適用される通名制度
”通名”というと問題となっている在日韓国人・朝鮮人が連想されますが、制度の本質は「在留外国人が日本での社会生活を送りやすくするための制度」となります。
通名制度について、ウィキペディアでは以下のように定義されています。
本名ではなく、一つ、もしくは複数の通称名を名乗って生活することには現行法上の制限や規制はないが、単なる自称名で法律行為を有効に行うことは原則としてできず、詐欺罪や文書偽造罪などに問われる場合がある。しかし在日外国人の通名は、居住する区や市町村への登録を条件として法的な効力を持つ。
通名は、在日外国人だけでなく日本人も使用することは可能です。
しかし、住民基本台帳法では戸籍謄本や住民票への登記はできず、ビジネス上での銀行口座開設や契約書など法的文書で通名を使用した場合、詐欺の疑いで逮捕されることもあります。
一方で、在日外国人の通名制度は「日本での社会生活を過ごしやすくする」という目的に則って、登記や契約文書などの法的文書でも使用が可能です。
就労においても通名での応募や雇用保険の受給が可能であり、公務員としても勤務することが可能なため、実質的に本名と同じ扱いになります。
ただし、印鑑登録証明書や免許証などの身分証明証には、通名以外に本名を記載することが必須となっているため、銀行口座を量産するなどの犯罪には通名は使えないことになります。
しかし、国民健康保険被保険者証や障害者手帳等の写真付き証明証は通名だけでも取得が可能なため、この法の抜け穴を利用して後述するような犯罪が横行しました。
通名制度が施行された理由
在日韓国人・朝鮮人が勝手に名乗り始めた
通名制度は日本政府が先行して施行した法律ではなく、戦前から在日韓国人・朝鮮人が勝手に名乗り始めたため、後付けで法制定をしたというのが背景にあるようです。
1940年2月11日に通名制度「創氏改名制度」が施行されましたが、韓国併合後の1905年頃から内地(日本国内)に渡ってきた在日韓国人・朝鮮人は日本名を名乗る人が多かっようです。
そのため、日本人と在日韓国人・朝鮮人を区別しながらも、内地での生活を安定させるために第二次世界大戦開戦翌年に「創氏改名制度」が施行されました。
当時、在日韓国人・朝鮮人は「部落民」として、現代とは比較にならないほど酷い差別を受けていました。
無番地の掘っ立て小屋に住んでいる人も多く、子供は学校で殴る蹴るの酷いいじめに遭うことも珍しくありませんでした。
そうした社会問題を緩和するためにも通名制度は施行されたのでしょう。
しかし、終戦の1945年以降は日本の統治時代を終えて韓国はアメリカ軍事政権下に置かれ、1946年の「朝鮮姓名復旧令」により、それまであった通名の法的根拠を失うことになりました。
日本政府は膨大な登録数になっていた通名をすべて無効にするのは行政上不可能だったため、法的根拠を欠いたまま、2009年まで通名が使用されることになってしまいました。
2009年7月に日本政府は通名制度の見直しとして「外国人登録法」の改正と、「外国人登録証明書」を廃止し、「特別永住者証明書(在留カード)」への2012年での移行を発表しました。
そして、2012年7月に「改正外国人登録法」の施行および「特別永住者証明書」への切り替えと「住民登録」の義務化を推進し、本名のみでしか登記できなくなりました。
通名制度を悪用した犯罪が横行
簡単に通名を変えられるため犯罪の温床に
「特別永住者証明書」には、本名のみでの登記が義務化になったとはいえ、通名を使った犯罪は無くなりませんでした。
通名を変更すること自体は容易で、役所で30分もあれば済んでしまうため、犯罪の温床になっています。
改正前の2000年9月には、多数の通名で健康保険証を約30枚取得して、携帯電話を大量に購入して転売し、利益を得たことで在日韓国人の男が逮捕されました。
また、2013年11月1日にはさらに悪質な事件が起きています。組織的に複数人で多数の通名を使って約160個の携帯端末を購入、転売する事件が起きました。
他にも、日本人と韓国人・朝鮮人を瞬時に見分けることは難しく、海外で日本の通名を使って犯罪を犯し、日本のイメージを貶めるネガティブキャンペーンも横行しました。
日本政界でも通名を使った犯罪は行われており、外国籍者の政治献金は禁止されているものの、通名を使って行う政治献金が横行しています。
現在までに、東京23区内で1人の在日外国人が通名変更を行った回数は、最高で32回と言われています。
通名関係でやり取りして思い出したんですが、我が家では親兄弟でバラバラでした。
— 焼肉屋 (@yakinikumyon) 2013年10月24日
例えば父が加藤で、僕が木下、弟が田中 。
まあ、めちゃくちゃな法律ですね。
別に悪い事してません( ̄ー ̄)
通名など在日特権を許さない勢力が急増
政治評論家の竹田恒泰が通名制度を批判
2013年10月20日に放送された討論番組『たかじんのそこまで言って委員会(読売テレビ)』に出演した武田恒泰さんは、通名制度について批判しました。
武田恒泰さんは在日特権についての議題で通名を引き合いに出し、「日本人の名前に変えることによって犯罪歴や金融関係の履歴をすべて消すことができるため犯行を繰り返す」と強調。
これに対し、在日韓国人・朝鮮人の共生を支援するNPO法人「コリアNGOセンター」が読売テレビにクレームを入れました。
「武田恒泰の発言は事実に反しており、偏見を助長する」「虚偽の内容を放送したテレビ局の責任は重い」としました。
こうしたクレームに、武田恒泰さんはツイッター上で以下のように反論していました。
『そこまで言って委員会』の私の発言について読売テレビに抗議があったようだが、私は在日特権について事実を述べただけのこと。まして在日を差別する発言はしていない。私はこれまで「在日は日本の宝」といい続けてきた。詳細は『日本人はいつ日本が好きになったのか』(PHP新書)を参照されたい。
— 竹田恒泰 (@takenoma) 2013年10月23日
「通名」が在日特権なのは事実であり、在日の通名制度は廃止すべき。廃止されて困る人が反対しているに過ぎない。ところが、もし通名制度が「特権ではない」なら、なおさら廃止すべきだ。特権でない以上、廃止して困る人はいないのだから。いずれにしても、通名は廃止すべし。それが日本の国益に叶う。
— 竹田恒泰 (@takenoma) 2013年10月25日
通名制度が犯罪の温床になるとして「韓国との断交」の声を挙げ始めたのは「在特会」という団体で、当時の嫌韓ブームに後押しされて全国で会員数が急増しました。
在日韓国人・朝鮮人が最も多く、在特会の活動の中心地の大阪支部では、特にガラの悪い幹部が差別的なシュプレヒコールで威圧。
「ヘイトスピーチ」「ヘイトクライム」問題へと発展して、逮捕者も出すようになりました。
こうした過激な活動に影響され、エンターテインメントのように楽しみ、極端な差別的発言を繰り返す「ネトウヨ(ネット右翼)」と呼ばれるユーザーも多く出現するようになりました。
以下のYahoo!知恵袋での回答者などは典型的なネトウヨだと言えるでしょう。
Q. なぜ、在日の通名って廃止にならないのでしょうか?
A. 日本人に成りすませば便利だからです。
戦後間もない当時の在日朝鮮人が
人権と差別を盾に日本政府に通名を認可させ、
その他にも日本人と同じ権利を次々と主張し、
お人好し日本人がそれを許したことが結局、
狡猾な在日朝鮮人によるマスコミ支配に繋がった。
で、質問の答えですが、
悪事を働いた時、通名だと何度も
名前を変えることができるし、
犯罪者の大半は通名の在日朝鮮人です。
とくに凶悪犯罪者はほぼ在日朝鮮人です。
今の日本、日本人に成りすましの在日が
日本を貶めるために暗躍していますよ。
反日企業、マスコミの正体、NHK在日職員、
凶悪犯罪・在日朝鮮人などで検索してみてください。
ネトウヨの発言は聞きかじった情報を断片的につなげているため、真実である部分もあるものの、総じて「在日韓国人・朝鮮人はすべて犯罪者」という認識です。
これらの陰湿な差別体質が日本の恥だと言われてきました。
通名制度はなぜ廃止できないのか
安倍政権で通名制度は厳格化される?
日本史上最長の長期政権となりつつある第2次安倍内閣ですが、通名制度の見直しで厳格化を図ることが示唆されています。
安倍晋三政権が、外国人の通名(通称名=日本人名)の厳格化に乗り出した。総務省自治行政局外国人住民基本台帳室長が先月15日に通達を出し、外国人が通名を記載する際には要件を厳格にした上で、原則として変更を許さないものとしたのだ。総務大臣政務官時代からこの問題に取り組んできた、自民党の片山さつき参院議員が、通名の問題点を語った。
「日本人が改名するには、家裁の許可が必要です。しかし、外国人の場合、届けるだけで通名を変えられる。これはいかにもおかしい。通達により通名が容易に変更できなくなって当然です」
政界でも通名を使った政治献金が横行していることから、反日政治家の締め出しも狙っているのでしょう。
これに合わせて、朝日新聞社などの反日機関が在日韓国人・朝鮮人が犯罪を犯した時に通名で報道することにもメスを入れて欲しいという声も多いようです。
しかし、報道の自由、言論の自由を脅かすことにも繋がるとして、中々難しいのでしょう。
なお、朝鮮総連や韓国民団などが通名の厳格化、変更禁止に反論をするのは、日本社会に深く根付いている在日韓国人・朝鮮人への差別により朝鮮名だと生きづらいためだとしています。
総務省自治行政局外国人住民基本台帳室も「戦前から続いてきたため変更が容易ではないこと」「朝鮮名だと読みづらく管理が難しいこと」を挙げ、通名の利便性の理由としているようです。
また、もし通名を廃止して朝鮮名を名乗ることを義務化してしまうと、在日韓国人・朝鮮人への差別は今以上に深刻化することは想像に難くありません。
治安の悪化は避けられませんし、政府も無用な社会不安を煽るような政策は施行しないでしょう。
こうしたことから、在日韓国人・朝鮮人の通名制度は今後も廃止されることはないでしょう。
通名を廃止にしろ?ふざけんな。わたしは韓国とのハーフで親は結婚するまで通名を使ってた。通名を使わなきゃいけなくしてるのは世間全体だかね。昔は在日というだけで結婚もできない。だからおばあちゃんおじいちゃんは在日同士で結婚した。差別は減ったけどまだまだこんなこと言ってるようじゃだめ。
— なっちー🌸卒コンステバ🌸 (@bknb77iki) 2019年2月2日
在日外国人の方の「通名を禁止すべき」という主張を私が批判したツイートに対して、沢山の御意見や御批判をいただきました。私の元に届いた在日コリアンの方に対する悪意ある差別リプを多数見る度に、矢張り今の日本では通名を廃止する意見には反対せざるを得ないと、改めて強く感じました。
— なうちゃん (@nauchan0626) 2019年2月9日
通名制度についてのまとめ
戦前から続いてきた在日韓国人・朝鮮人の通名制度詳細や、横行する犯罪、なぜ廃止できないのか総まとめしてきました。
・通名制度は利便性の影に犯罪の温床になるというデメリットがある
通名制度を廃止せずに日本人と在日韓国人・朝鮮人を一目で区別できるようにするには、それと分かる特徴的な命名規則が必要になるでしょう。
今後日韓関係が悪化の一途をたどっていけば、通名制度が大きく変わるきっかけになるかもしれませんね。
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