がんに侵されながらも全国で「がん克服落語会」のチャリティー高座を開催して回った落語家の笑福亭小松さんですが、実は在日韓国人でした。
今回は笑福亭小松さんの在日韓国人としての出生や本名、覚せい剤事件~現在をまとめました。
笑福亭小松のプロフィール 【在日韓国人としての出生や本名も紹介】
3度の覚せい剤逮捕で刑務所に収監された笑福亭小松
笑福亭小松さんは、兄弟弟子の笑福亭鶴瓶さんとともに落語に励み、1997年から患っていた胃がんと闘病しながら、全国で「がん克服落語会」のチャリティー高座を開催していました。
しかし、度重なる覚せい剤使用による逮捕で、2006年に所属事務所の松竹芸能を破門、2009年に執行猶予中の覚せい剤逮捕で懲役1年6月の実刑を受けていました。
その後、2014年8月2日に急性心筋梗塞により57歳の若さでこの世を去り、葬儀は親族だけで厳かに執り行われました。喪主は長男の勝(まさる)さんが務めました。
笑福亭小松さんについての詳しいプロフィールはこちら。
本名: 夏 東雁(하동안 / ハ トンアン)
別名: 夏川鴈二郎
生年月日: 1957年2月22日
没年月日: 2014年8月2日(57歳没)
出身地: 滋賀県草津市
師匠: 6代目笑福亭松鶴
名跡
1. 笑福亭小松(1972年 – 1977年)
2. 笑福亭枝雁(1982年 – 1984年)
3. 笑福亭枝鴈(1984年 – 1986年)
4. 笑福亭小松(1986年 – 2006年)
活動期間: 1972年 – 1977年、1982年 – 2006年
活動内容: 上方落語
所属: 松竹芸能(1972年 – 2006年)
引用:Wikipedia – 笑福亭小松
笑福亭小松さんの出身地である滋賀県草津市には、「木川新田(きのかわしんでん)」と呼ばれる部落地域があり、土建関係の日雇い労働者で溢れる大きなスラム街でした。
韓国国籍である笑福亭小松さんは在日韓国人2世だと思われますが、中卒という学歴からもこうした部落地域の出身だと思われます。
本名は「夏 東雁(하동안 / ハ トンアン)」で、「夏川 鴈二郎(なつかわ がんじろう)」の通名を使用していたようです。
笑福亭小松が在日韓国人であることに批判の声も
関西漫才は在日だらけですが、落語にもいました!
笑福亭小松 – 本名:夏 東雁(ハ・トンアン)。落語家。在日韓国人。
朝鮮人の落語、聞く気がしますか?
いい加減にしろと言いたい
笑福亭小松さんの人生は借金と覚せい剤にまみれ、長きに渡るがん闘病に苦しんだ波乱万丈なものだったようです。
笑福亭小松の覚せい剤事件~現在まで
破門・1度目の覚せい剤使用事件
笑福亭小松は借金や覚せい剤など荒れた生活を送っていた
笑福亭小松さんは、1972年に故六代目笑福亭松鶴の10番目の弟子として入門しましたが、「芸さえできれば後は何でもいい」という破天荒な生活を送り、借金問題で破門されました。
東京で青空一門の漫才コンビ「青空ピン児・ポン児」として活動していましたが、破門されたことで、1982年に大阪に戻った笑福亭小松さんは落語界に復帰しました。
その後、1996年に1度目の覚せい剤使用による逮捕をされてしまいます。
さらに翌年、進行性の胃がんが見つかり、余命半年と宣告されましたが笑福亭小松さんは胃と脾臓の全摘出、膵臓の半分を摘出する手術を乗り越えて一命を取り留めました。
手術後に5年生存率が15パーセントと告知され、笑福亭小松さんはショックのあまり泣き通していたそう。
ですが、病床で山頭火の詩集に生きる光を見出して、子供達のために父親が精一杯生きた姿を見せるために日本列島を徒歩で縦断する旅を思いつきました。
オレが高校生で素人参加番組を荒らして物真似とかやってた頃の、番組司会やってたのが青空ピン児・ポン児。ポン児というのが後の笑福亭小松。
— 石川誠壱 (@ishikawasei1) 2017年10月31日
徒歩日本縦断を成し遂げて芸術祭賞優秀賞を受賞
大手術から1年後に徒歩での日本縦断を始めた笑福亭小松
笑福亭小松さんは医師に無謀な旅だと引き止められながらも、胃と脾臓、そして膵臓の半分を失った体にムチを打って、鹿児島県から北海道までの3000キロの徒歩の旅を始めました。
笑福亭小松さんは旅の道中、全国各地で「がん克服落語会」のチャリティー高座を開催。
その功績から文化庁の「芸術祭演芸部門優秀賞」を受賞し、岡山大学の非常勤講師に招かれるなど、笑福亭小松さんは覚せい剤から立ち直ったかのように思われていました。
松竹解雇・2度目破門と覚せい剤事件
しかし、笑福亭小松さんは再び借金問題を抱えるようになり、2006年に所属事務所の松竹芸能から解雇。笑福亭一門の系譜からも外され、破門となりました。
そして完全に落語家を廃業した笑福亭小松さんは、2007年には2度目の覚せい剤で逮捕。
執行猶予を受けながらも、滋賀県草津市の実家に戻り、再起を賭けて自主制作の歌のCDを販売して生計を立てていました。
3度目の覚せい剤事件
生活に困窮していた笑福亭小松さんは、ついに執行猶予中に3度目の覚せい剤で逮捕されてしまい、1年6ヶ月の実刑を受け刑務所に収監されました。
笑福亭小松は家族愛だけは人一倍強かった
酒と女とギャンブルに溺れた生活で一門を2度も破門にされる不義理を働き、妻を裏切り続けてきた笑福亭小松さんでしたが、それでも最後まで家族愛だけは失わなかったそう。
そのため、最期は家族に看取られて逝ったようです。
笑福亭小松さんの家族愛が強いことが分かるエピソードが紹介されています。
子どもが生まれたときには、うれし泣きしたほどの子煩悩だ。外でさんざんやんちゃをしていても、家に帰れば父の顔に戻る。子どもを抱きしめ、舐め、犬の親子のようにじゃれ合った。それを見て妻・照美さんが微笑む。いくら浮気をしていても、夫は必ず家族の元に帰ってくるという自信があったのだろう。生活に困窮したときも、家族の絆が揺らぐことはなかった。
笑福亭小松さんの妻である照美さんも、笑福亭小松さんが胃がんを宣告される7ヶ月前に子宮がんの手術を受けていたそうです。
まだ小学生だった小さな息子たちのことを思い、笑福亭小松さんはなんとか子供たちがそれなりに大きくなるまで一緒にいてあげられるよう、神様に祈ったようです。
自分ががんだと知ったとき、小松さんは打ちのめされた。死が近いかも知れないと思うと、無念さが込み上げてくる。子どものことを思っては嗚咽を漏らす。病院の屋上に出て、寒さに震えながら拝んだ。
〈まだ小さいうちの子が、そこそこ大きくなるまでの時間を私にください〉
この笑福亭小松さんの願いが神様に通じたのか、胃や脾臓を全摘出し、膵臓も半分摘出するという生存確率の低い大手術を乗り越えて、約17年間生き延びました。
子供達もすっかり成人して、笑福亭小松さんは思い残すことなくあの世に旅立ったかもしれませんね。
とある話題から、笑福亭小松師匠の話になった。まあ凄い人ですわ。面白かったなぁ。
— 笑福亭たま (@Gomaizasa) 2015年6月8日
鶴瓶さんの実体験に基づいた創作ネタ「長屋の傘」。
— 大久保謙 (@djb_q) 2015年1月21日
個人的に、昨年亡くなられた笑福亭小松さんに僅かな縁があったので前のめりに聴き入った。
色々あって最後は落語家を廃業される小松さんだけど、こうしてネタとして語られていることがただ嬉しい。
落語の懐の深さと、鶴瓶さんの心の広さに涙。
昨夜届いた夏川鴈二郎(元笑福亭小松)さんの訃報。この前、「今度は12月お会いしましょう」とご挨拶したばかりなのに。 「あいらぶ松鶴」のアオペン騒動、インコの話、好きな場面です。 間近に見ることができて良かった。 ご冥福をお祈りいたします。
— おひるね (@_ohirune_) 2014年8月3日
まとめ
「噺の職人」と呼ばれ、落語家としての才能に溢れていた笑福亭小松さんの生涯について総まとめしてきました。
・笑福亭小松は酒に溺れ胃がんになったが子供のために17年生き延びた
笑福亭小松さんは余命宣告されながらも、日本縦断3000キロの徒歩の旅を成功させたことから、本人の強い意思さえあれば奇跡を起こすことができるということを教えてくれました。
笑福亭小松さんと同じように、がんに苦しんでいる人々への生きる希望になったことは言うまでもありません。
笑福亭小松さんのご冥福をお祈りいたします。
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