韓国の第20代大統領に就任したユン・ソギョル(尹錫悦)ですが、親日なのか反日なのかが話題です。
今回はユン・ソギョルのこれまでの日本に関する発言、今後の日韓関係、選挙中に明らかになった身内のスキャンダルもあわせてお届けします。
この記事の目次
ユン・ソギョルのプロフィールと経歴
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名前:ユン・ソギョル(윤석열)
生年月日:1960年12月18日
出身地:韓国 ソウル特別市
ユン・ソギョルは韓国の政治家であり、2019年から2021年まで検察総長を務めた元検察官で、現在は第20代韓国大統領に就任しています。
1960年にソウル特別市城北区普門洞に生まれたユン・ソギョルは、ソウル大学校法学科を経て、1991年に第33回司法試験に合格して1994年より検事となりました。
2017年に文在寅政権からソウル中央地検長に任命され、2019年に文在寅大統領からの指名で検察総長に。
しかし、文在寅側近の疑惑追及を徹底したことから政権との対立が深まり辞任となりました。
2022年に韓国大統領に就任
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2021年6月29日、大統領選挙への出馬を表明したユン・ソギョルは、文在寅政権を批判し「真の公正な社会を実現する」と訴え、政権交代を期待する国民から支持されました。
選挙の結果、2022年3月9日に大統領選挙で48.56%の票を獲得し当選。2022年5月10日、韓国の第20代大統領に就任しました。
ここでは、選挙中から日韓関係の改善を訴えていたユン・ソギョルについて、親日なのか反日なのか、今後の日韓関係はどうなるかなど、日本への思いについてまとめました。
また、選挙中に明らかになった身内のスキャンダルもあわせてお届けします。
ユン・ソギョルは親日?反日?これまでの日本発言を検証
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まずはユン・ソギョルが親日なのか反日なのか、これまでの発言から、日本への感情を見ていきましょう。
文在寅政権下の反日姿勢から方針転換
ユン・ソギョルの前の文在寅政権は、慰安婦問題や徴用工問題など、さまざまな問題を提起して反日姿勢を強めたことで日韓関係は冷え切り、一時は修復不可能とすら言われました。
一方、保守政権のユン・ソギョルは、文在寅政権の反日姿勢を批判。
文在寅政権下で冷え切った日韓関係を立て直すため、「日本とも関係改善を目標」と発言し、日韓関係の改善に意欲を見せています。
ただ、日韓関係の改善に意欲を見せているとは言え、単純に「親日」とも言えません。
日韓関係をより良くしたいと願う人々からは親日派であることを期待されていますが、ユン・ソギョル個人が日本への感情を表に出したことはほぼありません。
〝ユン・ソギョルの父親が日本の大学に留学した経験があるため、その影響で親日寄りなのでは〟という願望や憶測レベルに留まっています。
日韓関係の改善を表明
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韓国国内における国民の親日・反日の姿勢については、「韓国と日本は痛みが伴う歴史を経験したため、韓日関係の問題は非常に難しく敏感なものだ」としています。
また、「国民を親日・反日に分けて過去に縛る過ちは繰り返さない」と述べており、前文在寅政権下の反日姿勢を改善していくことを表明しています。
韓国の大統領ともなれば、一括りに「親日」「反日」と分類できるような個人の対日観を露わにすることはありませんが、今後の日韓関係の改善に大きく期待したいと思わせる発言ですよね。
ユン・ソギョルが韓国大統領就任で日韓関係はどうなる?
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ユン・ソギョルは選挙中から「私が次期政権を担った際には、冷え切った韓日関係を改善し、未来志向的な韓日関係にしていく」と発言し、日韓関係の改善を目指すことを表明していました。
そのユン・ソギョルが大統領に就任した今、これからの日韓関係はどうなっていくのでしょうか。
ユン・ソギョルの日韓関係改善への取り組みや今後の姿勢について見ていきましょう。
未来志向で日韓関係の改善へ
ユン・ソギョルは前文在寅政権下の日韓関係について、「文在寅政権が外交に国内政治を持ち込んだために、国交正常化以降、過去最悪の状態に陥った」と批判しました。
そして、「お互いに協力関係を築いて価値と利益を共有する「信頼を構築する過程で過去の歴史についても真相究明し、互いに整理し解決していく必要がある」と述べています。
日韓関係の改善を進める意欲が見られ、少なくとも、文在寅時代のような悪化の一途をたどる事態は避けられそうだと言えるでしょう。
具体的な日韓関係改善への解決方法
日韓関係改善に関して、具体的には「シャトル外交」の再開を目指すと宣言。
首脳が相互に相手国を訪問するシャトル外交を行うことで、慰安婦問題や徴用工問題、輸出管理の措置などといった現時点で抱える日韓両国の問題の解決を目指していくと話しています。
また、北朝鮮の核・ミサイル問題についても触れ、日米韓3カ国で連携を強化することも重要だとして、良好な関係を築くことに意欲を示しました。
日韓関係改善に期待の声も
東京の新大久保、大阪の鶴橋をはじめ、日本国内には多くのコリアタウンがあります。
そんな日本で暮らす在日韓国人や、コリアンタウンで働く日本人からも、ユン・ソギョル政権下での日韓関係改善に多くの期待の声が聞かれます。
SNSでも次のような意見が寄せられています。
「韓国人の友人が沢山いる。日頃から仲良くやっているし、隣の国同士、仲良くやっていきたい」
「ユン・ソギョル大統領就任により、日韓関係が良くなることを期待する」
「韓国の料理、ドラマ、音楽などの文化が好き。できるだけ良い関係を築き、お互いに仲良くやっていけると嬉しい」
「未来志向で日韓関係改善に取り組む」としているユン・ソギョルが今後、どんな政策をとっていくのか、新たな大統領の手腕に注目が集まっています。
ユン・ソギョルの身内スキャンダルとは?(妻の経歴詐称・義母の私文書偽造)
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ユン・ソギョルは選挙中、韓国国民からの不満が高まっていた文在寅政権を批判し、「政権交代により、真の公正な社会を実現する」と宣言。
これにより若い世代を中心に支持を集めましたが、その裏では身内のスキャンダルが明るみになり、妻の経歴詐称と義母の私文書偽造が問題になりました。
妻の経歴詐称スキャンダル
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ユン・ソギョルの妻は、キム・ゴンヒです。
京畿大学校芸術学部絵画科を卒業後、淑明女子大学校大学院美術教育専攻で修士号、国民大学校テクノデザイン大学院で博士号、ソウル大学校で経営専門修士号を取得した経歴の持ち主です。
また、翰林聖心大学校、瑞逸大学校、ソウル情報技能大学校、水原女子大学校、安養大学校、国民大学校など数々の大学の美術講師や兼任教授を歴任。
2009年には、美術品の展示・企画会社「コバナコンテンツ」を設立し、代表取締役に就任しました。
そのキム・ゴンヒが、2007年に大学の兼任教授に採用された際に、虚偽の経歴書を大学側に提出していたという疑惑が報じられました。
疑惑の対象となった経歴は以下の2点です。
・韓国ゲーム産業協会企画取締役
・ソウル国際漫画アニメーションフェスティバル大賞
韓国ゲーム産業協会関係者の証言では、「韓国ゲーム産業協会企画取締役」というポストは存在せず、キム・ゴンヒの勤務実態もなかったとのことです。
また、受賞歴についても、受賞作は過去に勤務していた制作会社の複数の社員による共作で、キム・ゴンヒ個人の作品ではなく、作品への貢献度も大きくなかったことが報じられました。
この経歴詐称について当事者のキム・ゴンヒは、「見栄えよく見せようと欲が出た。間違って書いたものもある」「私が愛し尊敬する夫を前に、私の過ちが恥ずかしい」と認めています。
夫のユン・ソギョルも「妻の至らなかった部分について、国民の批判を謙虚に受け止める」と謝罪しました。
義母の私文書偽造スキャンダル
妻キム・ゴンヒの母であり、ユン・ソギョルの義母が、土地の取引をめぐる私文書偽造で起訴されました。
裁判所によると、義母は2013年、ソウル近郊・京畿道城南市の土地を投資目的で購入する際、銀行に349億ウォン(約35億円)の預金があるかのように通帳残高証明書を偽造したとのこと。
これにより、義母は私文書偽造などの罪で起訴され、懲役1年の実刑判決が下りました。
また、医療資格を持たないにもかかわらず療養病院を開設し、不正に診療報酬を得た医療法違反の罪にも問われ、懲役3年の実刑判決が下っています。
義母への実刑判決というスキャンダルは、大統領選に大きな打撃を与えるかと思われましたが、結果的にユン・ソギョルは大統領選で当選し、すでに大統領に就任しています。
現在はスキャンダルよりも、今後の政策への取り組みに注目が集まっています。
まとめ
ユン・ソギョルの対日観と今後の日韓関係、身内のスキャンダルについてお届けしました。
過去最悪にまで冷え切った日韓関係が改善されるのか、これからの政策に期待が高まります。