韓国のプロ野球界は日本よりも歴史が浅いながらも大いに盛り上がりを見せており、所属球団も多彩な魅力が人気です。
今回は韓国プロ野球チーム10球団について、チームの特色・拠点などを人気ランキング形式でまとめてみました。
この記事の目次
韓国プロ野球の基礎知識
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韓国では、日本のプロ野球(NPB)にあたるプロ野球団体、韓国野球委員会・韓国野球機構のことを「Korean Baseball Organization」の頭文字を取って「KBO」といいます。
1982年にプロ野球リーグが発足され、当初は6球団で構成されるプロリーグが開幕し、韓国の野球ブームを牽引して人気を博しました。
2015年よりKBOに加入するチームが10球団となり、近年は年間700万〜840万人の観客動員数を記録しています。
韓国プロ野球の歴史
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韓国野球の起源は、1905年にアメリカ人のキリスト教宣教師から韓国に伝えられたとされています。
その後、1920年頃には野球ブームが訪れますが、プロ野球が創立されたのは1981年でした。
日本のプロ野球設立から45年ほど遅れてスタートした韓国プロ野球は、創立当時わずか6球団でしたが、1982年にプロリーグが開幕されるとその人気は熱狂的なものに。
暴動が起きるほどの熱い人気となり、観客動員数も爆発的に伸びていきました。
2015年には「KBOリーグ」の呼称が誕生し、新球団が加入したことで10球団という現在の構成になりました。
1試合の観客動員数は平均して1万人強を誇り、近年の年間動員数は700〜840万人を記録しています。
年俸は全10球団から新人と外国人選手を除くと平均して1億5000万ウォン、日本円にして1500万円程です。
日本のプロ野球選手の平均年俸は約4000万円なので、大きな差があることが分かります。
ただ現在は、年俸も上昇傾向にあるようで、トップクラスの選手になると10億ウォン(1億円)を超えてきています。
実力のある選手を海外チームに奪われないためにも、韓国のプロ野球の平均年俸もどんどん上がっていくのではないでしょうか。
次からは、近年の観客動員数のデータを参照し、2018年、2019年、2020年を総合した年間観客動員数をもとに、人気プロ野球チームをランキング付けしました。
韓国プロ野球チームの特色を解説しながら、2020年最新版・韓国プロ野球チーム人気ランキングTOP10をお届けします。
韓国プロ野球チーム人気ランキング【TOP10-7】
韓国プロ野球「KBO」に所属するプロ野球チーム全10球団を、近年の観客動員数のデータやSNSなどでの人気を参考に人気ランキングでまとめます。
第10位:キウムヒーローズ
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「KIWOOM HEROES(キウムヒーローズ)」
創立:2008年
母体企業:ソウルヒーローズ
ホームタウン:ソウル
本拠地:高尺スカイドーム
キウムヒーローズは、2008年にタバコ会社「ウリ・タバコ」により「ウリ・ヒーローズ」の名で活動を開始しました。
その後、「ネクセン・ヒーローズ」を経て、2019年より「キウム証券」をメインスポンサーとして「キウム・ヒーローズ」に名称が変更されました。
ホームタウンはソウル、本拠地は高尺スカイドームで、韓国初のドーム球場として国際試合もできる球場を本拠地としています。
メインスポンサー撤退による財政難に苦しんだ時期もありますが、2023年までの契約でキウム証券と契約し、リーグ戦優勝を目指して研鑽を続けているチームです。
第9位:Ktウィズ
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「Kt wiz(ケイティーウィズ)」
創立:2013年
母体企業:通信大手KT
ホームタウン:水原
本拠地:水原KTウィズパーク
「Ktウィズ」は、KBOリーグの中で最も新しく設立されたプロ野球チームです。このKtウィズの加入により、KBOが現在の10球団構成になりました。
韓国最大の通信事業会社である「Kt」が母体のチームで、ホームタウンは京畿道の水原市、本拠地となる球場は水原ケイティウィズパークです。
「ウィズ」という名前は魔法使いを意味する「Wizard」が由来で、特別な才能や実力を持った達人という意味を込めて名付けられました。
初の一軍公式戦から11連敗を喫していましたが、2015年4月11日のネクサンヒーローズ(現キウムヒーローズ)戦で初勝利を飾り、現在は勝率急上昇のチームとして注目を集めています。
第8位:ハンファイーグルス
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「Hanhwa Eagles(ハンファイーグルス)」
創立:1985年
母体企業:ハンファグループ
ホームタウン:大田
本拠地:大田ハンファ生命イーグルスパーク
ハンファイーグルスは、1985年に設立された球団です。
当初は最下位争いをするチームだったものの、1988年に監督にキム・ヨンドクを招いてから飛躍的に勝率を上げ、1999年には初のタイトルを獲得しました。
選手・監督もチームに在籍する期間が長く、有名選手の獲得にも積極的であることから、安定した人気を獲得しています。
第7位:ロッテジャイアンツ
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「LOTTE GIANTS(ロッテジャイアンツ)」
創立:1975年
母体企業:ロッテグループ
ホームタウン:釜山
本拠地:サジク球場
日本でも有名なロッテグループが保有しているロッテジャイアンツは、釜山・サジク球場に本拠地を置くプロ野球チームです。
在日韓国人だったロッテグループのオーナーが設立し、日本のジャイアンツに憧れて「ロッテジャイアンツ」と名付けました。
発足は1975年ですが、韓国プロ野球発足と同時にプロに参入したため、プロ野球チームとしての設立は1982年になります。
1984年に初優勝を果たし、シーズン観客動員数100万人を達成。
常に上位に位置する好成績チームとして人気を集めましたが、1992年に2度目の優勝を飾って以降長らく優勝からは遠ざかっています。
ただ、低迷時期にもファンからの応援は熱烈で、固定の熱心なファンが多く、韓国一と言われる応援の熱さに応えられる日が再び訪れるよう、不屈の闘志で優勝を狙い続けているチームです。
また、日本の千葉ロッテマリーンズとは姉妹球団で、マスコットキャラの「ヌリ」は千葉ロッテの「マーくん」と親戚という設定で愛されています。
韓国プロ野球チーム人気ランキング【TOP6-4】
第6位:NCダイノス
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「nc Dinos(エヌシーダイノス)」
創立:2011年
母体企業:NCソフト
ホームタウン:昌原
本拠地:昌原NCパーク馬山球場
NCダイノスは慶尚南道の昌原に本拠地を置き、オンラインゲームで有名な「NCソフト」を母体とするチームです。
2011年創立とまだ歴史の浅いチームではありますが、2016年には最終順位2位を記録し、今後の飛躍が期待されています。
最多盗塁王の金宗鎬、最優秀防御率を誇るチャーリー・シレック、新人王受賞の李在学といった実力派選手も輩出し、大きな注目を浴びました。
本拠地の慶尚南道は恐竜の化石が多く見つかることから、「ダイノス」と命名され、恐竜をモチーフにしたマスコットキャラ「ダンディ」「セリ」の可愛らしさも人気の理由の1つです。
第5位:サムソンライオンズ
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「SANSUNG LIONS(サムスンライオンズ)」
創立:1982年
母体企業:サムスングループ
ホームタウン:大邱
本拠地:大邱サムスンライオンズパーク
サムスンライオンズは、電子機器メーカー・サムスン電子を始めとする韓国最大の財閥「サムスングループ」が母体のチームで、韓国プロ野球発足当時から、名前を変えずに続いています。
サムスングループの発祥の地である大邱に本拠地を置き、親会社の莫大な支援により長年強豪チームとして君臨し続けています。
これまでの勝利数が最も多く、KBOに所属する全てのチームに累積対戦成績で勝ち越しています。2002年には韓国シリーズ優勝を成し遂げ、誰もが認めるトップグループになりました。
読売ジャイアンツで活躍した李承燁が所属したチームであり、日本での知名度も高いです。
2015年には韓国プロ野球史上初の5年連続レギュラーシーズン優勝を達成するなど、大きなタイトルを獲得し、強豪チームが好きな野球ファンから常に注目と人気を集めています。
第4位:KIAタイガース
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「KIA TIGERS(キアタイガース)」
創立:1982年
母体企業:起亜自動車
ホームタウン:光州
本拠地:光州KIAチャンピオンズフィールド
KIAタイガースは韓国第2位の自動車メーカー「起亜自動車」を母体とし、27000人を収容する光州KIAチャンピオンズフィールドを本拠地とするプロ野球チームです。
2019年シーズン終了時点で、史上最多11回の韓国シリーズ優勝記録を更新しており、これまでに出場した韓国シリーズですべて優勝しているという超強豪チームです。
発足当時は「ヘテ・タイガース」として優勝常連のチームでしたが、現在のKIA(起亜)タイガースになってからは衰退し、ファンからの不満が爆発して激しい非難を受けていました。
しかし2009年頃から盛り返し、レギュラーシーズン優勝を飾ると、ヘテ時代以来12年ぶりに韓国シリーズ優勝。
以降、快進撃が続き、球場を満員御礼にするなど当時のプロ野球人気を牽引してきた存在です。
挫折時代を経験したものの、KBO史上最多韓国シリーズ優勝数の保持者であることは間違いなく、名実ともに韓国の人気強豪チームと言えます。
韓国プロ野球チーム人気ランキング【TOP3-1】
第3位:SKワイバーンズ
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「SK WYVERNS(エスケーワイバーンズ)」
創立:2000年
母体企業:SKグループ
ホームタウン:仁川
本拠地:仁川SK幸福ドリーム球場
SKワイバーンズは韓国の3大通信社「SKグループ」が保有し、仁川に本拠地を置くチームです。
経営危機に陥った繊維メーカー傘下のプロ野球チーム「サンバンウル・レイダース」が解散すると、その選手や監督らを受け入れて新球団として誕生したのがSKワイバーンズです。
そのため、選手や監督らの歴は長くてもチーム自体の歴史はまだ短く、KBOの中では8番目に設立されたチームとなります。
2018年に初めて年間100万人を達成し、現在も韓国屈指の観客動員数を誇る人気チームに成長しました。
第2位:LGツインズ
出典:https://okinawabaseball.com/
「LG TWINS(エルジーツインズ)」
創立:1982年
母体企業:LGグループ
ホームタウン:ソウル
本拠地:蚕室総合運動場野球場
韓国大手企業「LGグループ」を母体とし、オリンピック会場にもなった韓国を代表する野球場を本拠地とするLGツインズ。
韓国のイチローと呼ばれる人気選手・李炳圭が在籍したチームでもあります。
累積観客動員数が韓国プロ野球史上最大を記録している人気チームで、9年連続で年間観客動員数100万人を達成しています。
第1位:斗山ベアーズ
出典:https://www.kanko-miyazaki.jp/
「DOOSAN BEARS(トゥサンベアーズ)」
創立:1982年
母体企業:斗山
ホームタウン:ソウル
本拠地:蚕室総合運動場野球場
韓国の財閥である「斗山」が保有し、LGツインズと共同で蚕室総合運動場野球場を本拠地とする斗山ベアーズ。
1982年のプロ野球リーグ設立から存在する古参チームで、巨人のマシュー・ランデル、中日や横浜のタイロン・ウッズが所属したチームとしても知られています。
優勝回数は6回、韓国シリーズ出場は13回と安定して好成績を収めるチームで、観客動員数は韓国プロ野球チーム最大の10年連続100万人達成を記録しています。
現在も多くのファンを獲得し続ける人気チームでありながら、KBOリーグの初代チャンピオンでもあり、歴史の深さとチームの強さが最大の魅力となり、人気を獲得しているチームです。
まとめ
韓国プロ野球リーグKBOにおいて、大きな人気を集めるプロ野球チーム10球団を人気ランキングにしてお届けしました。
成績や選手によって人気も動員も変化していく野球界、今後の韓国プロ野球からも目が離せません!