世界的話題作の韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の舞台挨拶に、主演の韓国人俳優のソン・ガンホさんが来日して日本語を披露し話題です。
今回はソン・ガンホさんの来日歴、親日エピソードや日本語での自己紹介も紹介します。
この記事の目次
ソン・ガンホのプロフィール
韓国を代表する俳優に上り詰めたソン・ガンホ
ソン・ガンホさんの詳しいプロフィールはこちら。
名 前: ソン・ガンホ (Song Kang Ho)
ハングル表記: 송강호
生年月日: 1967年 1月 17日(53歳)
身長/体重: 180cm, 72kg
カテゴリ: 俳優
デビュー: 91年演劇『童僧』
学 歴: 釜山慶尚専門大学放送芸能科中退
家族: 息子 ソン・ジュンピョン
血液型: A型
干支(えと): 未
星座: やぎ座
韓国の所属事務所: hoduエンタテインメント
引用:WOWKOREA – ソン・ガンホ
ソン・ガンホさんは韓国の大スターで、アジア圏のみならず世界でも多大な人気を集めています。
日本でももちろん人気が高く、元SMAPの草なぎ剛さんが熱烈なファンであることでも知られています。
俳優としてとてもストイックなソン・ガンホさんは、演じる役に完璧になりきるカメレオン俳優であり、これまでの人生経験が役に深みを与えています。
ここからはソン・ガンホさんの経歴について簡単に紹介しましょう。
ソン・ガンホの経歴
2000年頃から頭角を現し始めたソン・ガンホ
ソン・ガンホさんは、芸能の道を学ぶために慶尚大学校放送芸能科に入学しましたが、まもなく軍に入隊することになり中退しました。
除隊後は復学せず、24歳で俳優の道に進み、釜山の地方劇団に入団して活動していました。
1996年に映画『豚が井戸に落ちた日』でスクリーンデビューして以降、2000年までに映画『グリーン・フィッシュ』『シュリ』など話題作に出演しました。
特に、『グリーン・フィッシュ』はソン・ガンホさんにとってターニングポイントであり、着実にスターへの階段を登り始めることになった作品でした。
また『シュリ』も観客動員数582万人を記録し、当時の国内最多観客動員数を更新しています。
2000年には、コメディ映画『反則王』で初主演を果たしたソン・ガンホさんは、以降は自身の代表作となる多くの作品に恵まれ、国民的俳優となっていきました。
韓国の歴代観客動員数を更新した2007年の映画『グエムル-漢江の怪物-』、2003年の『殺人の追憶』、2010年の『義兄弟 SECRET REUNION』、2013年の『弁護人』に出演しています。
そして2019年には、日本でも30億円以上の興行収入を記録したポン・ジュノ監督映画『パラサイト 半地下の家族』に出演しているソン・ガンホさん。
同作はカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞した他、ソン・ガンホさん自身もロサンゼルス映画批評家協会賞助演男優賞、ならびに全米映画俳優組合賞キャスト賞を受賞しました。
ソン・ガンホの来日歴① 2006年映画『グエムル -漢江の怪物-』
ソン・ガンホがその名を世界に轟かせた作品
ソン・ガンホさんが初めて来日したのは2006年で、主演を務めた映画『グエムル -漢江の怪物-』の舞台挨拶でした。
同作品は2006年7月7日に韓国で上映され、その後9月2日に日本で公開、2007年までに世界23カ国で公開されました。
韓国では観客動員数1,300万人を突破し、歴代観客動員数第6位を記録を記録しました。
ソン・ガンホの来日歴② 2013年映画『弁護人』
盧武鉉大統領をモデルにした話題作
ソン・ガンホさんの2度目の来日は、2013年に公開された映画『弁護人』の日本公開に合わせた舞台挨拶でした。
同作品は、汚職により自ら命を断った盧武鉉大統領の政界進出前である弁護士時代をモデルにしています。
そのため、この役を演じるソン・ガンホさんは社会的な影響が強いと感じ、引き受けるのをためらっていたと語っています。
以下、ウェブメディア「現代ビジネス」のインタビューを受けたソン・ガンホさんが、妻に励まされたことで役を引き受ける決意をしたことを明かしています。
「怖かったのです。韓国の大統領を務め、残念な形で死を遂げた、皆があまりにもよく知っている実在の人物がモデルだったからです。元大統領のご家族も見守っています。誤解を生んだり迷惑をかけたりせずに、彼の人生をうまく演じ切ることができるか……。
でも、妻が『あなたは新人でもアイドルでもなく、失うものも何もない。海千山千を経験した人だから、プレッシャーを感じる必要もないはず』と。そのひと言に背中を押され、出演を決めました」
ソン・ガンホさんは、無名時代に知り合った元舞台女優のファン・ジャンスクさんと結婚しましたが、このエピソードからも良妻であることがうかがえますね。
ソン・ガンホの来日歴③ 2019年映画『パラサイト』
現在に日本でも大きな注目を集めているソン・ガンホ
ソン・ガンホさんが3度目の来日をしたのは、2020年に日本で公開され30億円以上の興行収入を記録したポン・ジュノ監督映画『パラサイト 半地下の家族』の舞台挨拶です。
同作品は「第92回アカデミー賞」最多4部門を受賞し、「カンヌ国際映画祭パルム・ドール」を受賞した世界的話題作です。
舞台挨拶が2月24日に行われ、ポン・ジュノ監督と主演を務めたソン・ガンホさんが凱旋来日しましたが、サプライズで元SMAPの草なぎ剛さんが壇上に登場し、会場を沸かせました。
草なぎさんは興奮した面持ちで、「一番尊敬する俳優さん、いつもおふたりから力をいただいています!」とポン監督とソンさんに流暢な韓国語で気持ちをぶつける。
引用:シネマカフェ – 草なぎ剛、大ファンの『パラサイト』ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホとがっちり抱擁「一流のエンターテインメント」
ソン・ガンホの新日家エピソード 【舞台挨拶では日本語を披露】
ソン・ガンホは日本好きで日本語が少し話せる
『パラサイト 半地下の家族』の舞台挨拶前日となる2月23日に、ポン・ジュノ監督とソン・ガンホさんが都内において日本記者クラブの来日記者会見を行いました。
ポン・ジュノ監督の挨拶に続いて、ソン・ガンホさんが日本語で自己紹介を切り出し、現在の日本と韓国の関係がかつてないほどに悪化していることに残念な気持ちを表しました。
続いて「ソン・ガンホです」と日本語で自己紹介したソン・ガンホ。日本で多くの韓国映画が紹介されていた2000年代初頭を回想し「その後は韓国と日本の映画による交流が、残念なことに少なくなってしまったと思います。この映画をきっかけに、韓国の素晴らしい監督たちの作品、そして日本の優れた芸術家の皆さんの活動が、だんだんと多くの方の関心を引くようになってきたのでは。近い国同士ですので、お互いの文化に共感が持てればいいと思う」と文化交流の活発化を望んだ。
これまでも日本で注目を集めてきたソン・ガンホさんは、このようにとても親日的だと言われています。
ちなみに、ポン・ジュノ監督も根っからの親日家としても知られています。
ポン・ジュノ監督は日本の漫画に影響を受けており、漫画家を目指していたこともあったそうで、漫画家の松本大洋さんや古谷実さんが特に好きだと語っています。
そのポン・ジュノ監督とソン・ガンホさんは『パラサイト』において3度目のタッグを組んでおり、親日家コンビだと言えるでしょう。
#パラサイト を作り上げたポン・ジュノ監督・ソン・ガンホさんだけでも凄まじいオーラなのに(体も大きい)草彅さんが登場した会場は打ち上げ花火状態に。これが…国民的アイドル……と息を飲むも空を見つめながら韓国語で質問しまくるイチファンになっていて超人類的バランスを持つ方だなと思いました。
— ジンボウサトシ / GARI DESIGN OFFICE (@Godstick) February 24, 2020
ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ両御大
— きゅうと (@migiteuta) February 24, 2020
生で見るとほんとスタイリッシュ。
草彅剛=チョナンカンが出てきてからの
舞台の華やかさの割増ぶり凄かった。
草彅君の質問の視点が素晴らしくて、
リスペクトでした。 pi
#パラサイト半地下の家族
— ♡yae やぇちゃん♡ (@anankirorindayo) February 24, 2020
パラサイトの舞台挨拶に行ってきました
ポン・ジュノ監督 ソン・ガンホさん
かっこよかった~
草彅くんも登場
草彅くん 監督とソン・ガンホさんの方を 嬉しそうに見てて 微笑ましかった
本当にお2人が 大好きなんですね~😀 pic.twitter.com/V6B0rUGxCs
まとめ
・ソン・ガンホとポン・ジュノ監督のタッグは映画「パラサイト」で日本でも定着した
・ソン・ガンホは日本語を勉強したり、日本の俳優と交流するなど親日的である
ソン・ガンホさんが取材で答えたように、現在の日韓関係は最悪なほどに冷え込んでいますが、『パラサイト』のような映画作品が両国の架け橋になる可能性はあるかもしれません。
日本でも嫌韓の風潮がある中で、30億円以上もの興行収入をたたき出したのは1つの希望ですね。